退職したとき
会社を退職すると被保険者の資格を失い、一部を除いて保険給付を受けられなくなります。退職後は、(1)再就職して健保組合に再加入する、(2)国民健康保険に加入する、(3)任意継続被保険者として引き続き健保組合などに加入する、(4)子どもや配偶者の被扶養者になる、のいずれかとなります。
任意継続被保険者制度
被保険者期間が2か月以上あった場合は、退職後2年間は続けて被保険者(任意継続被保険者)になり給付を受けることができます。被保険者は、一般の被保険者と同様の保険給付および保健事業が受けられますが、出産手当金・傷病手当金の支給は受けられません。
- 2022年1月から被保険者期間中(2年間)における、申請による任意脱退が認められるようになりました。
関連手続き
任意継続を希望するときは、「任意継続被保険者資格取得申請書」を資格喪失後20日以内に健保組合に提出してください。
保険料は全額自己負担
保険料は事業主の負担がなくなりますので、全額自己負担となり、毎月10日までに納付します。保険料を納付期間内に納めないと、その翌日に資格を失います。なお介護保険の第2号被保険者の人は介護保険料を含めた額を納めることになります。
保険料の算出の基礎である標準報酬月額は、退職時の標準報酬月額か、全被保険者の前年9月末の平均標準報酬月額のいずれか低い方を適用することとなっています。
退職しても受けられる給付
退職前に継続して1年以上被保険者だった人(任意継続被保険者であった期間は除く)は、退職後も次のような給付が受けられます。ただし、付加給付は支給されません。
なお、被保険者であった人が亡くなった場合は、被保険者に対する保険給付は打ち切られます。
傷病手当金
被保険者本人が退職時に傷病手当金を受給しているか、または受給権がある場合、支給が始まった日から1年6か月の間、支給。
出産手当金・出産育児一時金
被保険者本人が退職時に出産手当金を受給しているか、または受給権がある場合、期間満了まで支給。被保険者本人が退職後6か月以内に出産したときは、出産育児一時金を支給。
埋葬料(埋葬費)
被保険者であった人が、(1)退職後3か月以内(1年以上の被保険者期間は必要なし)、(2)傷病手当金や出産手当金の支給を受けている間、(3)(2)の給付打ち切り後3か月以内に死亡したときは、埋葬料(埋葬費)を支給。
保険証を返納してください
退職などにより被保険者の資格を失ったときは、保険証を速やかに事業主(総務・人事)経由で当健保組合に返納してください。
- 任意継続の方は、直接健保組合に返納してください。
提出書類
- 保険証(全員分)
- 高齢受給者証(交付されている場合)
(注)
1. 保険証を紛失して返納できない場合は「被保険者証滅失届」を事業主(総務・人事)経由で提出してください。
- 任意継続の方は、直接健保組合に提出してください。
提出書類
2. 資格喪失後に当保険証を使用して医療機関で受診。調剤などを受けると軽犯罪として罰せられることがありますので、すみやかに返納してください。
医療保険制度の比較
退職してしまうと、健康保険組合の被保険者でなくなりますので、ご自分で健康保険加入の手続きをとる必要があります。すぐに就職するのでなければ、以下のいずれかに加入することになりますので比較のうえご検討ください。
下の表は左右にスクロールできます
種類 | 1、任意継続被保険者 (当健康保険組合 ) |
2、国民健康保険 (市区町村) |
3、被扶養者になる (ご家族の健康保険) |
---|---|---|---|
適用期間 | 2年間 | 特になし | 特になし |
加入資格 | 退職日までに健康保険組合に2ヶ月以上継続して加入している こと | 特になし |
|
保険料 |
全額自己負担 (今までの自己負担分プラス 事業主負担) |
前年の収入等によって 決定(市区町村により 異なる) | なし |
窓口負担 | 本人・家族とも3割 | ||
手続期限 | 退職後、20日以内に健康保険 組合に申請用紙を提出し、 保険料を納付。 | 退職後、14日以内に 居住地の市町村役場 で手続き | すみやかに |
- 75歳(一定の障がいがある場合は65歳)以上の人は、すべて「後期高齢者医療制度」に加入することになります。
保険料の支払い方は、
- 前納払い
- 毎月払い
のいづれかを選択してください。
保険料の額は「健康保険の保険料」でご確認ください。
翌年度の保険料は、翌年の2月下旬に決まります。
健保組合よりお知らせ(ホームページ等)があるまでお待ちください。
手続き
加入申請は、資格喪失日から20日以内に健康保険組合に対して行います。
提出書類